病気・症例報告

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2018.02.20更新

乾性角結膜炎(ドライアイ)とは涙の量が減ってしまうタイプと、涙が蒸発しやすい状態で眼の表面が乾いてしまうタイプの2種類があります。

両タイプが同時に起こっている犬もいます。

眼の表面、つまり角膜や結膜が乾いてしまうといろいろな障害が起こります。

角膜表面が傷つきやすくなったり、涙で角膜を清潔に保てなくなることから充血を起こしやすくなるなど。

ある程度軽症なうちに治療を開始すると非常に治療反応が良いことが多いのですが、途中で治療をやめてしまったり、適切な治療をされずに長期間経過が過ぎてしまうと何をしても全然良くならないこともあります。

飼い主さんがわかりやすい症状は目やにと充血だと思いますので、そういった症状が自然になくならない、病院で目薬を処方してもらってもなんだか反応がイマイチだなというときは、涙の量や、眼の状態を細かく確認してもらってみてください。

 

症例)M.シュナウザー、9歳

主訴)数ヶ月前から充血していて、目やにも増えている。

 

右眼

KCS1

KCS2

KCS3

左眼

KCS4

KCS5

KCS6

 

上記の症例は涙液量が減少していること、マイボーム腺の分泌が低下していること、濾胞性結膜炎が認められました。

涙液減少型と蒸発亢進型の混合タイプと考えられます。

まずは涙液量の改善を行い、マイボーム腺の分泌も少しずつ改善させていくことが当面の目標です。

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